Pocket

 (祇園四条駅から向かうと出会う西楼門)

京都は多くの人が訪れる、日本でも有数の観光地。

多くの名所があり、このサイトでも京都のパワースポットをいくつかご紹介してきました。また、京都のパワースポットは強力なものも沢山あり、かつありとあらゆるご利益の神様がいらっしゃいます。前回は東京で名だたる縁結びの神様である東京大神宮をご紹介したのですが( ⇒縁結びの最強パワースポット、東京で一番ご利益のある東京大神宮を紹介します!)、もちろん京都にもたーっくさんの縁結びの神様がいらっしゃいます。

本当に有名な神社も沢山あるのですが、今回はその中でも八坂神社をご紹介します。八坂神社は京都の祇園に鎮座する神社であり、数多くの修学旅行生も訪れるところ。全国的にも有名なので、皆さんその名を一度は聞いたことのあるのではないでしょうか?八坂神社が縁結びの神様とされるのはれっきとした理由があります。では、八坂神社の謎を紐解いていきましょう!

八坂神社ってどんな神社?その歴史と成り立ち

八坂神社(やさかじんじゃ)は、京都府京都市東山区祇園町北側にある神社です。全国にある八坂神社や素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祭神とする関連神社(約2,300社)の総本社であるとされています。社伝によれば、斉明天皇2年(656年)、高句麗から来日した調進副使・伊利之使主(いりしおみ)の創建とされていますが、正確な記述は残っていません。ただ、歴史の古い神社であることは確かです。
元の祭神であった牛頭天王(ごづてんのう)が祇園精舎の守護神であるとされていたことから、「祇園神社」「祇園社」「祇園感神院」などと呼ばれていました。今でも、”祇園さん” と親しみを込めて京都の人から愛されている神社です。その後、慶応4年=明治元年(1868年)の神仏分離令により「八坂神社」と改名されました。

八坂神社のご祭神

八坂神社のご祭神は以下の通りです。
主祭神
中御座:素戔嗚尊 (すさのおのみこと)
東御座:櫛稲田姫命 (くし(い)なだひめのみこと) – 素戔嗚尊の妻
西御座:八柱御子神 (やはしらのみこがみ) – 素戔嗚尊の8人の子供(八島篠見神、五十猛神、大屋比売神、抓津比売神、大年神、宇迦之御魂神、大屋毘古神、須勢理毘売命)の総称

配神
(東御座に同座) 神大市比売命、佐美良比売命 – いずれも素戔嗚尊の妻
(西御座に御座) 稲田宮主須賀之八耳神

全国に素戔嗚尊 (すさのおのみこと)主祭神になっている神社は多く、その妻である櫛稲田姫命 (くし(い)なだひめのみこと)と夫婦で祀られていることも多いので、縁結びの神様とされるケースが多いと思われます。

(拝殿)

八坂神社が縁結びの神様として有名な理由

八坂神社のご利益は、厄除け・病魔退散・病気平癒・良縁祈願・商売繁盛・開運成就など幅広いくあります。しかし、八坂神社の祭礼である祇園祭は平安時代に厄病退散を祈願した祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)が起源となっているので、厄除けのご利益が一番有名です。
どうしてこんなに沢山のご利益があるのかというと、八坂神社には沢山の摂社・末社があるからなんです。様々な神様が祀られています。

摂社
・疫神社 祭神:蘇民将来(病魔退散の神様)
・悪王子社 祭神:素戔嗚尊の荒魂
・冠者殿社 祭神:天照大御神との誓約時の素戔嗚尊の御気

末社
・北向蛭子社 – 祭神:事代主神
・大神宮 – 祭神:天照大神・豊受大神
美御前社 – 祭神:宗像三女神(多岐理比売命・多岐津比売命・市杵島比売命)
大国主社 – 祭神:大国主神・事代主神・少彦名命
・玉光稲荷社 – 祭神:宇迦之御魂神。玉光稲荷社権殿の「命婦稲荷社」と二社で一体とされていいます。
・日吉社 – 祭神:大山咋神・大物主神
・刃物神社 – 祭神:天目一箇神
・厳島社 – 祭神:市杵島比売命
・太田社 – 祭神:猿田彦命・宇受女命(日本で最初の女性の名字が変わる結婚をされた神様。もう一つの縁結びのパワースポットと言われています)
・大年社 – 祭神:大年社・巷社神

ざっと見るだけでもこれだけの摂末社が祀られており、この中に大国主命(おおくにぬしのみこと)が祀られていることから、縁結びのご利益が有名になりました。

(大国主命と因幡の白うさぎ)
大国主命は出雲大社のご祭神で、言わずと知れた日本で一番とされる縁結びの神様です。ここ京都の祇園さんでも、大国主命はちゃんと女性たちを見守ってくださっているのです!大国主命とセットの因幡の白うさぎも一緒ですね。ここでは恋愛に特化した恋みくじを引くことも出来ます。

もう一つ、女性には欠かせないご利益

もう一つ、女性なら八坂神社で必ずお参りして頂きたいのが美御前社(うつくしごぜんしゃ)です。美御前社のご祭神は多岐理毘売命(たぎりびめのみこと)、多岐津比売命(たぎつひめのみこと)、市杵島比売命(いちきしまひめのみこと
という宗像三女神。宗像三女神のうちでも、ことに際立つ美人の神が市杵島比売命様で、神仏が習合していた時代は七福神の一神である弁財天(弁天様)と同じ神として崇められていました。さらに、美貌の女神とされる吉祥天とも習合したことから、財福、芸能、美貌の神としての信仰があります。

このような美しい女神が祀られているとから、心身が美しくなりたい女性たちがお祈りに訪れます。また、美御前社の社殿前には、神水が湧き出ており、肌の健康はもとより、心から美しく磨かれる「美容水」として多くの女性たちが御利益のために訪れます。2、3滴取って肌につけるといいそうです!

その他、スタンダードな商売繁盛の神様である、玉光稲荷神社

稲荷なのでお狐様ですね!

ユニークなところでは、悪縁を切る、”刃物神社” という神様もおられます。



まとめ

八坂神社は京都五社のうちのひとつで、京の都の東西南北と中央にそれぞれ神社が鎮座しています。北(玄武)の上賀茂神社、東(青龍)の八坂神社、南(朱雀)の城南宮、そして西(白虎)の松尾大社で、中央に平安神宮が位置しています。そのことから、八坂神社には池があり、そこには龍が住むとの言い伝えもあるとか。実は八坂神社は竜神が住む神社としても有名で、その逸話はここから来ているのと思われます。祇園という多くの人が行き回賑わう場所におられる神様ですが、そんなミステリアスな神話を持つのは意外でした。

八坂神社の神様そのものにもご利益はありますが、多くの摂・末社の神様たちが一緒になり、八坂神社をよりパワフルなものに押し上げて下さっている気がします。多くの神様がいらっしゃるからこそ、八坂神社だけで色々な祈願をすることも可能だと思いました。御朱印も摂・末社でも受けつけておられるので、色々な種類のものを授与して頂けます。今までに八坂神社に行かれたことがある方も、ない方も、ぜひ一度参りに行かれて色々な発見そしてみて下さいね!

<アクセス>
・京阪祇園四条駅より徒歩で約5分
・阪急河原町駅より徒歩で約8分
・JR京都駅より車で約15分
・JR京都駅より市バス206番祇園下車すぐ

(写真・図はすべて、八坂神社ホームページ )