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滋賀県、彦根市の奥に米原市(まいばらし)という場所があります。

8月に家族で米原市にブルーベリー狩りに行ったついでに、近辺の

中山道醒ヶ井宿(なかせんどうさめがいしゅく)という名所に行って

きました。醒ヶ井宿は梅花藻という花でよく知られており、知る人ぞ

知る観光名所です。私が訪れた8月も多くの人が訪れていました。

また、醒ヶ井宿の中には加茂神社という小さな神社もあります。

今回は、この醒ヶ井宿の魅力をお届したいと思います。

 

醒ヶ井宿とは?簡単なご紹介

かつて、京都の三条大橋から江戸へとつなぐ道路に東海道五十三次と中山道

二つの道がありました。醒ヶ井宿は近江国坂田郡にあった、中山道の61番目の

宿として栄えました(中山道六十九次)。その当、17世紀後半に使われた

問屋町の跡もそのまま残されています。

木曾街道六拾九次 醒井(歌川広重画)(Wikipedia)

醒ヶ井宿 みどころ

醒ヶ井宿に入るとまずお出迎えしてくれるのが、ウィリアム・メレル・

ヴォーリズ(1880〜1964、アメリカ生まれ)のヴォーリズ建築の郵便局

です。ここは、昭和48年まで普通に使われていました。ヴォーリズは

日本で沢山の建物を建築しています。キリスト教伝道師として来日

していますが、実は、「メンソレータム」で有名な近江兄弟社の創設者です。

Wikipedia

郵便局を通り過ぎて、そのまま町の中心を流れる”地蔵川”を

進んでいくと、川の中に浮かぶ小さな花たちが見えます。これが、多くの

人たちが見に訪れる、「梅花藻」です。私も知らなかったのですが、

梅花藻は冷涼で流れのある清流中に生育し、初夏から初秋にかけてウメの

花のような白い花を水中につけるので”梅花藻”と呼ばれています。冷水を

好むため、北日本では水路や河川などに広く分布しますが、西日本など

では上流や湧き水のある地域に分布域が限らます。暑い夏に地蔵川に

梅花藻が浮かんでいる風景は清涼感満載で、見ているだけでも涼しさ

を感じられるよう。地蔵川の水温は年間を通して14度前後に保たれている

とのことです。

一つ一つの花はこんな感じです。花は白、赤は百日紅の花びらです。

Wikipedia

醒ヶ井の地蔵川には梅花藻の他に、ハリヨという小さな魚が住んでいます。

このハリヨ(針魚)も清流を好む魚で、梅花藻につく水生昆虫を好んで食べる

肉食魚です。梅花藻の中を泳ぐハリヨがとても可愛らしかったです。

滋賀県観光ナビ

ここ、醒ヶ井は水が大変きれいな地として有名で、2008年には”平成の名水

100選”にも選ばれています。梅花藻の他にもう一つの目玉は綺麗な水が

持ち帰れる「居醒の清水」という湧水が湧いて出ている場所があること。

近くにある加茂神社の境内下の泉は「古事記」や「日本書紀」で負傷した

日本武尊の体を癒し意識が混濁していたのを目覚めさせたことが名前の

由来となっています。ここも沢山の人が並んで水を汲んでいました。

JR醒ヶ井駅の近くのコミュニティセンターでも、この湧水を汲むことが

できます(ボトルも売られています)。

 

宿場町の中の神社

地蔵川を進み、居醒の清水も通り過ぎると鳥居が見えてきます。加茂神社と

呼ばれる神社が鎮座しています。加茂神社の創建は不詳のようですが、

醒ヶ井の氏神として古くから信仰されていました。当初は現在地より南に

鎮座していたのですが、名神高速が通ることになり醒井宿の東の入口付近

である現在地に遷座しました。階段は少し急ですが、こじんまりとした美しい

神社でした。醒ヶ井の町の上に座しているので、神社の上から見られる景色は

見晴らしがよく醒ヶ井の町が一望できます。


まとめ

今回は大阪から車で一時間半ほどの小さな観光名所、醒ヶ井宿をご紹介して

きました。特に今年の夏は暑かったので、醒ヶ井に流れる地蔵川にそっと

手を入れて川の冷たさに触れると、それだけで涼しさを感じることができま

した。同じ関西圏の中でも、こんな清涼感を感じられるような美しい名所が

あるのはとても嬉しいことです。ここは、有名な彦根城の隣、ガラス館や

竹生島で有名な長浜市からは車で20分ほどの距離なので、ぜひ、可愛らしい

梅花藻やハリヨを見に立ち寄ってみて下さいね!