京都にはすてきなもみじの名所がたくさんあります。
もみじは一年中私たちを楽しまてくれる素敵な季節の風物詩。
夏に向かう爽やかな5月には青もみじが、そして冬に向かう秋には赤く染まる紅葉として私たちを楽しませてくれます。
そんなもみじの色の移り変わりを楽しませてくれる、京都のもみじの名所4選を今回はご紹介したいと思います。
貴船神社
貴船神社は京都の洛北の山の中に位置する神社。
古くから水の神様をお祀りする神社として有名です。鴨川の減流にあたる清流、貴船川と山々に囲まれていて、初夏には約3000本の青もみじに包まれます。特に美しいのは大鳥居から本殿へと続く参道!
石段は約80、それを囲むフレッシュな青もみじと朱塗りの春日灯籠とのコントラストが大変美しく、幻想的な雰囲気を醸し出してくれます。5月には「新緑ライトアップ」も催されていて、昼の貴船神社とまた違った趣が楽しめるようになっています。青もみじが楽しめるのは初夏~初秋。
続いて、緑から黄、赤へ、紅葉のグラデーションがきれいな11月上旬には紅葉の色が移り変わります。
青もみじと同じく、貴船口の一の鳥居から春日灯籠がつづく本宮参道まで紅葉がとても美しい。気力が生じる根源ということから、「氣生根(きふね)」とも称される貴船。青から赤へと移る様は新緑の力強さから実りの秋への風景を見せてくれます。
(青もみじの頃の本宮参道。春日灯籠の赤とのコントラストがとても美しい)
(龍船閣からの風景)
祇王寺
祇王寺は京都の人気観光エリアの嵯峨野にあります。
祇王寺があるのは人で賑わう嵐山からさらに奥まった奥嵯峨野エリア。夏はオフシーズンで青もみじが楽しめます。ここ祇王寺で有名なのが、何といっても苔の庭園!フカフカの苔は何とも言えず、心癒される風景なのです。青もみじとのコントラストがまた美しい。
でも、祇王寺は秋の紅葉でも有名です。祇王寺の紅葉はただ、燃えるように生えている紅葉だけでなく、苔の上に降り積もる “散り紅葉”でも知られています。祇王寺は平家物語にも登場する悲恋で知られる尼寺。どの風景にも物悲しさの上に、何とも言えない風情が感じられることでしょう。
(青もみじに若竹、そして苔の絨毯が織り成す幻想的な緑の世界が広がる)
(これからは苔の上に降り積もる散り紅葉が楽しめます)
糺の森
糺の森のある下鴨神社は、京都の中心を流れる鴨川沿いを逆上った先の京都北部に位置しています。ちょうど、鴨川と高野川が合流する三角地に位置し、京都北部(比叡山や三千院、貴船神社などがある)の玄関口にもなっているところです。
これは京都市民にも案外知られていないのですが、実は下鴨神社の参道には糺の森というユネスコ遺産に登録された「森」があります。ここは、東京ドーム三個分にも及ぶ広さがあるのです!
糺の森は静寂と神聖な雰囲気に包まれた、神が宿るとも言われる森。京都随一の癒しスポットと言っても過言ではないでしょう。
春から夏にかけての新緑の季節には力強かった緑のトンネルが、徐々に黄色や赤に染まっていきます。
(森全体が色づく。特に川沿いがきれいです)
東福寺
こちらは京都洛南に座する東福寺。秋の紅葉のシーズンには一日数万人が訪れる人気スポットですが、初夏の青もみじの季節も中々の人気スポットです。
境内の敷地は約60,000坪。有名な境内にかけられている通天橋から臥雲橋を眺める位置で大スケールの青もみじを楽しむことができます。境内にある千本のカエデの木、紅葉の名所は青もみじの名所でもあります。
(通天橋からの風景はまさに赤い雲海!)
東福寺には紅葉だけでなく、もう一つの見どころが。それが、日本を代表する作庭家・重森三玲による「八相の庭」。
モダンな方丈庭園で、4つの庭園がありますが、特に人気なのが45cm四方の苔が作り上げる市松模様の北庭です。初夏にはサツキがアクセントになり、可愛らしい雰囲気です。
まとめ
今は5月でちょうど青もみじが美しい季節です。
でも青もみじの名所は実は紅葉の名所でもある。。。
今回ご紹介した青もみじの名所4選は確実に紅葉の名所でもあります。
紅葉と聞くと赤い色を思い出しがちですが、初夏から夏にかけての青もみじも大変美しいので、今回は季節柄そのコントラストも見て頂きたく、青もみじと紅葉の風景をご紹介しました。
青もみじの時期には各寺院や神社では、青もみじマーク入りの特別な御朱印も用意してくれます。
また、今回ご紹介した寺院や神社はも紅葉の名所というだけではなく、パワースポットとしても有名です!
コロナも少しずつ治まってきた2022年の初夏はぜひ、青もみじの名所にお出掛けされてみてはいかがでしょうか?
(写真はすべて「そうだ、京都へ行こう」より)