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早いもので2018年も、もう6月も半ばを過ぎました。

皆さんは日本には「祓い」という神事があるのをご存じでしょうか?

人間は生きていると知らず知らずのうちに体に罪や穢れを溜めているものです。

そのような、ツミ・ケガレを綺麗に取り払おうと行うのが神社の「祓い」

という神事です。今でも宮中では祓いの儀式は穢れを祓うために日常的に

行われていますが、民間では半年に一度お祓いをして、穢れを消し去る

行事として定着しました。

節分ほどメジャーな儀式ではないかもしれませんが、一年が半分過ぎた

目安として、また振り返りの意味でも重要な儀式だと言えます。ここでは、

本格的な夏を迎える前に神社で行われる“夏越しの祓い”の行事の由来と

行事の紹介をしたいと思います。

夏越しの祓い 茅の輪くぐりって何?:由来
冒頭でご紹介した“祓い”の儀式について、民間では一年に二回6/30、

12/31に行われることが多く、6/30に行われる神事は「夏越の大赦」と

呼ばれています。

茅の輪くぐりの歴史はとても古く、奈良時代に遍参されたとされる

備後国風土記に由来となる話が収められています。茅の輪くぐりの由来は、

正体を隠して旅をしていたスサノオと呼ばれる神様が旅の途中である土地で

宿を探していて、裕福な巨旦将来という人物に宿を頼んだのですが彼は

宿泊を断りました。一方、兄の蘇民将来という人物は貧しく豪勢なもてなしが

できずとも泊めてくれたのです。するとスサノオは蘇民に小さな茅の輪を渡し、

これを腰に身に着けていれば災厄を逃れることができると言いました。その後、

その土地で疫病が流行、蘇民将来は茅の輪によって助けられたというお話です。

この話を元に江戸時代に大きな茅の輪を作り、そこをくぐれば穢れを

祓うことができる茅の輪くぐりという神事になったと伝えられています。

夏越しの祓い 茅の輪くぐりの意味:
茅の輪くぐりは年2回、6月30日と大晦日である12月31日にありますが、

夏の茅の輪くぐりのほうが一般的であり、6月30日だけ行うという神社もあります。

夏の茅の輪くぐりは夏越しの大祓と言われ、夏の暑さが本格的になる前に、

身体を清め、病気をしないようにという目的で行われます。その他にも

お盆の時期には先祖だけでなく、水神様という神様を迎えるとされていました。

この水神様に粗相がないように6月のうちから身体を清め、準備を

しておくために行われていたとも言われています。一方の12月に行われる

年越しの大祓はその名の通り、その年のうちに穢れを払い、気持ちを

晴れやかにして新年を迎えるための神事です。

どちらも気分を一新して新たな気持ちで生活を始めるために行われる行事です。

夏越しの祓い 茅の輪くぐりのくぐり方:
では、茅の輪くぐりの概要をご紹介します。茅の輪とは名前の通り、

茅(チガヤ)という植物から作った巨大な注連縄(しめなわ)で大きさは

直径6尺4寸(1,939.392mm)あります。その巨大な輪を神社の参道に吊り、

神官を先頭にして氏子が左右から八の字を描くようにその輪の中を潜っていくと、

穢れが祓い清められると言われています。

(茅の輪のくぐり方)
1.先ず、茅の輪の前に立って軽く礼をし、左足からまたいで輪をくぐり、
左回りに回って元の位置に戻る。
2.茅の輪の前で軽く礼をし、右足からまたいで輪をくぐり、右回りに回って
元の位置に戻る。
3.茅の輪の前で軽く礼をし、左足からまたいで輪をくぐり、左回りに回って
元の位置に戻る。
4.茅の輪の前で軽く礼をし、左足からまたいで輪をくぐり、ご神前まで進む。
いつもの参拝の要領で、二拝二拍手一拝の作法でお参りする。

※また茅の輪をくぐっているときに神拝詞(となえことば)を言いながら

くぐる場合もあります。私の近所の神社では、神主の方が神拝詞を唱え、

参拝客はその後をついて回りました。

一般的な唱え言葉は、「はらへたまへ きよめたまへ まもりたまへ さきはえたまへ」
(祓い給へ 清め給へ 守り給へ 幸え給へ)
※ 茅の輪くぐりの時の「神拝詞(となえことば)」は、違いますので、各神社でお尋ねください。

人形について
人形(ひとがた)とは、人の形を模した紙の形代(かたしろ)のことで、

「形代」(かたしろ)は神霊が寄り付きやすいように人の形に整えられています。

この形代に自分の名前と年齢を書き息を吹きかけた後、形代で身体をなでます。

そうすることで、自分の罪や穢れが人形に移し、それを神社に奉納することで

穢れを祓います。

茅の輪くぐりの時にやってはいけない事
「茅の輪の草を何本か引き抜く、もしくは引き抜いて持ち帰る」、これは

絶対にやってはいけないそうです。

というのは、茅の輪は、多くの参拝者の穢れを吸収している物ですから、

それを引き抜いたり、持ち帰ったりする行為は、穢れを自分の体に吸収

しているようなもの、でたくさんの人の疫病・罪穢れを家に持って帰る行為

となるのです。なので、絶対にやらないようにしましょう。

まとめ
ここまで、夏越しの祓いと茅の輪くぐりの神事について紹介してきました。

半年間、知らず知らずのうちに体についた罪や穢れを落として“浄化”=リセットし、

一年後半をまた新たな気持ちで過ごすためにピッタリな行事だと思います。

茅の輪くぐりで得られるのは身体の浄化だけではなく、“心の浄化”でもあり、

気持ちも軽くなり心身ともに健康な状態が得られると思います。是非、

気軽な気持ちで茅の輪くぐりに行きましょう!