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毎年巡ってくる、暑い季節、夏!そんな暑い夏にピッタリの

パワースポットと言えば、京都の六道珍皇寺以外にありません!

では、どうして六道珍皇寺が暑い夏にピッタリのパワースポット

なのでしょうか?実は、六道珍皇寺は冥途に通じる伝説の井戸があり、

また、地獄絵図(特別公開)があることでも有名で、珍しいホラーチックな

寺院なのです!もうすぐ8月の盆の季節には先祖の霊を迎える

六道まいり「精霊迎え)と呼ばれる行事も開催されます。

今回は暑い季節のお参りにピッタリな六道珍皇寺を詳しく

紹介したいと思います。

1.六道珍皇寺の「六道」って、なに?

この寺院の名前に由来する「六道」とは一体何でしょうか?「六道」とは、

仏教の教義では下から地獄道(じごく)・餓鬼道(がき)・

畜生道(ちくしょう)・修羅(阿修羅)道(しゅら)・人道(人間)・

天道の六種の冥界のことを指します。

人は因果応報(いんがおうほう)により、死後はこの六道を輪廻転生

(りんねてんせい)する(生死を繰返しながら流転する)と言われています。

六道珍皇寺は「六道」の分岐点に建っていると言われおり、これは

いわゆるこの世とあの世の境(さかい)(接点)の辻が、古来よりこの寺の

境内あたりであるといわれ、冥界への入口とも信じられてきたからです。

このような伝説が生じたのは、この寺が平安京の東の墓所であった

鳥辺野(遺体を野ざらしにして鳥に喰らわせ風葬すること)に至る

道筋にあたり、この地がこの世とあの世の入り口と思われていたからで

しょう。

また、小野篁は夜毎(よごと)冥府通いのため、この寺の本堂裏庭にある

井戸を冥途の出入口として使っていたと言われています。この

「六道の辻」の名称は古くは「古事談」にも登場することから、この地が

中世以来より「冥土への通路」として世に知られていたといえるでしょう。

2.冥界に通じる伝説の井戸と地獄絵図

小野篁は冥途への出入口として、「黄泉がえりの井戸」を使っていました。

確かに、一見する限り、底なしの地獄まで続いているような恐ろしい

井戸に見えますね!

黄泉がえりの井戸
https://rekijin.com/?p=19862

 

小野篁像
https://kyoumi.click/3725.html

篁堂には衣冠束帯姿の小野篁が安置されています。

また、寺宝としての地獄絵図は、昔は字が読めない人が多かった

ことから、悪行をしない戒めとして描かれました。実際に見てみるととても

おどろおどろしい絵で、想像力だけでここまで恐ろしい絵が描けることに

とても感心させられます。

血の池地獄
https://umaimontankentai.blog.so-net.ne.jp/2009-05-29-1

 

針山地獄
https://umaimontankentai.blog.so-net.ne.jp/2009-05-29-1

3.小野篁 夜の仕事は閻魔大王の補佐

小野篁は参議小野岑守の子。もともとは嵯峨天皇につかえた

平安初期の官僚で、武芸にも秀で、また学者・詩人・歌人としても

知られていました。しかし、現代で言うところのWワークを行っていた篁、

なぜか閻魔王宮の役人ともいわれ、昼は朝廷に出仕し、夜は閻魔庁

に勤めていたという奇怪な伝説があります。平安末期頃には篁が、

閻魔庁における第二の冥官であったとする伝説はすでに

語りつたえられており、篁の冥官説は、室町時代にはほぼ定着して

いたと思われます。


3.六道まいりについて

京都では、8月の13日から始まり16日の五山の送り火に終る盂蘭盆

(うらぼん)には、各家にて先祖の霊を祀る供養が行われますが、

その前の8月7日から10日までの4日間に精霊(御魂 みたま)を迎える

ために六道珍皇寺に参詣する風習があります。

これを「六道まいり」あるいは「お精霊(しょうらい)さん迎え」

とも言います。この行事は、京都の人々の篤い信仰に支えられ、

千年の時空を超えて京都に受け継がれている京都の夏の風物詩とも

言えるでしょう。


まとめ

古都京都には、古くて立派なお寺は多々ありますが、この六道珍皇寺

のように冥途を行き来する伝説を持った人物が祀られている寺院は

他にはありません。

閻魔大王像といい、地獄絵図といい、個人的には十二分に特殊性を

持ち、興味を惹かれる寺院だと思います。盂蘭盆前にお参りする

六道まいりも、京都の夏を彩る伝統的な風物詩、私も訪れてみましたが、

夜の六道珍皇寺をお参りする人たちが沢山いて、不思議な雰囲気が

漂っていました。地獄絵図や黄泉がえりの井戸は普段は見られず、

特別参拝期間でしか拝観できないのですが、一見の価値はあると

思います。涼しくなるためにも、ぜひ、六道珍皇寺へ、夏の参拝は

いかがでしょうか?